::: 相棒 season 5 ::: 刑事ドラマ・ミステリー ::: ★★★☆☆
クールな刑事と熱血漢の刑事という警視庁特命係の名コンビが難事件の解明に挑む。
::: season 5 no17 ::: 2007年01月01日 放送ひょんなことから右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)はファッション界の女王・モナミ(大空眞弓)の屋敷で開かれていたパーティーに出席することになる。
パーティーにはモナミの娘たちなど、さまざまな人間が出席していたが、誰もがモナミからカネを引き出そうとモナミのご機嫌とりをしていた。
そんな中、右京と薫はモナミの孫タケル(中村咲哉)から逃げたペットのハムスター、アルジャーノンの捜索を頼まれる。
快諾した右京らが捜索を開始するも何人かが見たはずのハムスターの目撃証言は一切得られない。
さらに大きな屋敷を探しているうち、出席者たちの腹黒い狙いを垣間見ることに…。
華やかなセレブ一族のウラに隠された秘密とは?
意外な方向へと進展する事態に右京と薫が一点の真実にたどり着く!
面白かったです。
予告の時点で、お屋敷でミステリーとくれば、館モノか?と、期待してました。
館モノという期待は見事にはずれましたが、シナリオ自体はとても良かったと思います。
ファッション界の女王・一条モナミ(大空眞弓)のお屋敷で、パーティーが開かれ、そこに招かれざる客となってしまう、右京さんと薫ちゃん。
そして事件が起きるわけですが、単純に殺人事件が起き、しかも交通が遮断されて。。。
なんて、嵐の山荘モノだとタカをくくっていたのですが、予想に反して、次々に登場してくる、不必要とも思える登場人物達と、グラスマーカーの話に、ピンときた。
しまった、やられた! という後悔にとらわれる。
これは、そのパーティーに招かれた人達の人数を利用したトリックだということに気づく。
準備万端待ち構えていたつもりが、既に敵の策にはまっていたとは。。。
遅かりし由良之助とはこのことか。。。_| ̄|○
誰が誰やら、何人いたのやら、わからなくなってしまった。。。
こうなるとただ観ているだけの視聴者というのは、何も手出しが出来ないのだから始末に終えない。
これが小説だと先を読まずに、前のページを遡ることが出来るのだが。。。
しかも、人数を確認しようとしても、なかなか登場人物達を平均に映してくれないのだ。
カメラワークまで作為的なのである。(´ー`)┌
多少、納得のいかない点もありましたが、本格的なミステリーと言っても良い出来には満足かな。
やはり、『相棒』は右京さんの洞察力や、論理的思考が遺憾なく発揮され、プラス、薀蓄が披露されてこそ面白いのだと思う。
そうなると、純粋な刑事ドラマよりも、謎解きを楽しむ探偵(推理)小説のような、ミステりー仕立てのドラマ(脚本)の方がわたくしは好きだ。
※ これ以降ネタバレしてます。予告で、大空真弓がゲストスターだとわかった時点で、フーダニットではない事は明らか。
しかも、動機は別として、派手なスポーツカーに乗ってきた誰かを、密閉された場所で、七輪と墨で一酸化炭素中毒死させようとしていることまでは、普通に観ているだけで、誰にでもわかる単純な事件なのである。
殺人事件(未遂だと思われる)という重罪にも関わらず、そこに至るまでの過程が、刑事でなくともわかるであろう粗い設定にしておきながら、軽罪な窃盗犯を見つけ出すことの方に、より尽力を注いで難しい脚本に仕上げているのが、 『相棒』 らしいのか。。。?
ダーツの結果や、モナミコレクションに毛皮が無いことなど、あれこれと推論を立てる観察眼を持ちながら、初めに訪れた時に、玄関先に駐車していた来客の車同様、フリライターのスポーツカーが、駐車してないことに不信感を持たないのは、ちょっと不自然に思える。
とにかく雨宿りしたい一心からか?
完璧人間・右京さんですが、意外とうっかり屋さんだったりするとか?
それもちょっと怖いシナリオですね。
結果オーライだったから良かったものの、2つの事件の共通した手がかりは、グラスマーカーと、招待客の数の不一致なんですから、それが根本から間違っていたなんて。。。(||゚Д゚)
招かれざる客がまだ1人いて、良かった、良かった。'`,、('∀`) '`,、
もし、テレビのプロデューサーで、ホテルの支配人で、モナミの遠縁で教師をしていた加藤と名乗り、山本と偽っていた棟方(窃盗の常習犯)が、窃盗犯でなかったら、えらいこっちゃな話ですよね。(´ー`)┌
本格的なミステリーだったと思いますが、何点か、不満はあった。
まずは第1に、窃盗犯がよく侵入出来たと思う。
執事さんはかなり有能そうなのに、賊の侵入を許すという1番あってはならない失態を演じている。
侵入しただけでなく、モナミがぼんやりさんだったから良かったものの、大広間でも堂々といたし、極めつけは地下の倉庫で、モナミと顔まで合わせてるのに、全然、バレてなぁ〜い!!
結構、無茶な設定だよね。(´ー`)┌
2つ目は、ワインセラーに保管してあったワインの銘柄が、高級品ではないとラベルで判断してた右京さんですが、ラベル表示が鮮明でなく、視聴者には見ても判断できなかったであろうこと。
わたくしの場合、ラベル表示が見えても判断できないですが。。。
3つ目は、銀行員に名刺を貰った右京さんですが、銀行員が“貸付係り”という肩書きであるという事実は、右京さんしか知り得ない情報だったこと。
直接、事件とは関係ありませんが、モナミの冬のコレクションには、毛皮が無いという事実も、右京さんの説明という形でしか知りえないこと。
多少アンフェアではあるのですが、演出や設定の仕方によっては、フェアな脚本になったと思うので、ちょっと残念ですね。
笑ったシーンもありました。
ドラマがというよりは、自分に。。。
調理場で、執事さんが、安物のスコッチの中味を、高級なスコッチのビンに移し変えているシーンがあり、それをしっかり見ていたにも関わらず、何の不信感も持たなかった自分にである。(´ー`)┌
右京さんに言われて、そういえばおかしいじゃん!!という事に気づく。
お金持ちの家で、それはないだろう。。。
ワインをデキャンターに移してたんじゃないの? と自分をかばってみるが、誰が見ても、スコッチのビンであり、思い切りデカイ漏斗を使って移し変えていては、どうにも誤魔化しようが無い。。。
脚本の出来が良い『相棒』を観ると、本当に、自分の記憶力、洞察力も観察力も無いのだなぁと、落ち込む次第です。(´ー`)┌
今回は3組の招かれざる客によるドタバタ事件だったわけですが、右京さんと薫ちゃんを招待しなければ、モナミによる殺人は達成されたかもしれない、けど、窃盗の被害には合っていたはず。
2人を招待した事で、窃盗犯も逮捕されたし、何よりも殺人という重罪を犯さずにすんだ。
心のどこかで、犯罪を止めて欲しい気持ちがあったのでしょうね。
出なければ、本当に人を殺したいと思っている人間が、証人とはいえ刑事を招くわけないですから。
夫を亡くし、モナミコレクションも失い、財政も逼迫しているにも関わらず、彼女自身のことよりも、金の無心や、財産目当てに訪れる来客達。
そんな人達に囲まれている女王の心は荒み、ただの女に成り下り、殺人に手を染めようとする。
ところが、自分が幸せだった頃を思い出させるような、夫に似た右京が現れる。
女王としてのプライドまで、自らの手で捨ててしまおうとしていた事に気づかせられる。
わたくしはこういう右京さんの優しさが好きです。
コロンボにも、古畑任三郎にもあった。
犯罪者とはいえ、彼らの人格や、人権を尊重する姿勢を見ていると、救われる思いがする。
それと今回の右京さんの薀蓄は、ワイングラスのマーカーと、背広のフラップについてでした。
どちらも格式や、プロトコルを重んじる代名詞といっても良い。
当然、このドラマ自体は、ミステリーのプロトコルを意識して作られたのでしょうね。
( ゚_ゝ゚) { 『君の舌は、時として君自身より有能ですね。』 褒めるのと、貶すのを同時にやらんといてあげて。。。