::: 世界初の女性画家 「世紀の大スキャンダル」 ::: 芸術 ::: ★★★★☆
::: 2007年05月04日 放送
自分の身に起こった不幸を糧に、世界初の女流画家となったアルテミシアの生
涯。
アルテミシア・ジェンティレスキ(イタリア、1593−1653)は、画家であるオラツィオ・ジェンティレスキの娘であり、美術史上初の女流画家として知られている。
代表作でもある、 『ホロフェルネスの首を斬るユディット』 を通して、主題や彼女の生涯にせまる番組。
たまたまTVをつけたら放映していたので見ました。
番組の構成が、同TV局で放映している 『美の巨人たち』 とそっくりだったので、再放送かと思っていたら違いました。
世界初の女流画家という割には、わたくしは全く知りませんでした。
もうちょっと認知度があってもよさそうなんですけどね。
アルテミシアの父親オラツィオは、彼女を修道女として育てようと修道院に入れます。
しかし、彼女に画家としての才能があることに気づいたオラツィオは、自分の工房で弟子たちと共に絵画を学ばせます。
アルテミシアは工房のどの弟子よりも際立って秀でた才能を発揮します。
オラツィオは自分の持てる技術を娘に教え込みます。
さらに、彼女に高度な技術を身につけさせるために、タッシという教師を雇いますが、それが彼女の不幸の始まりでした。
当時、女性が美術というアカデミックな分野に携わることが叶わなかった時代であり、当然、工房は男性ばかり。
そんな環境で、彼女はタッシと性的関係を持ってしまいます。
しかも、後からタッシは妻帯者であることを知らされます。
オラツィオは激怒し、裁判をおこします。
その裁判の取調べでも彼女は辱めを受け、肉体的にも、社会的にも女性としての尊厳を打ち砕かれるのです。
その後、描かれた作品が 『ホロフェルネスの首を斬るユディット』 だそうです。

この作品は多くの名立たる画家に題材にされてきたほど人気があり、イスラエルの女性の英雄・ユディットが、ベッドに横たわっている男性の首を、ユディットが剣で斬りつけているというむごたらしいシーンを描写した作品である。
アルテミシアの描くユディットはそれまでの作品とは異なり、その形相の凄まじさといったらすごいのです。
男性(男性社会)に対する恨み、憎しみ、そういった怨嗟がもたらした絵。
しかも、彼女の画家としての技術が高度なだけに、まるで、写真を見ているようなリアルさなのです。
それだけでなく、自分の思想や複雑な感情をたった1枚の絵画で表現するための、題材選びのセンスの鋭さと、自己を塗りこめる表現力は天才ですね。
これしかありえないというテーマに、自分の感情をたたきつけた感じです。
( ゚_ゝ゚) { アルテミシアの人生とかけて、その作風ととく。。。その心は、 “明暗” がつきもの。